Specialスペシャル

戦姫絶唱シンフォギアAXZ スペシャルリレー対談 04

『戦姫絶唱シンフォギアAXZ』のキャスト&スタッフ陣によるリレー対談を本ウェブサイト限定で公開!

第4回は、風鳴 翼役の水樹 奈々さんと雪音 クリス役の高垣 彩陽さんが登場。今や先輩と後輩として揺るぎない関係を築いた翼とクリスですが、その関係性について伺うと、演じるお二人にも通じる部分があるようで……!?

最強の先輩&後輩コンビがここに!

――今や固い絆で結ばれている二人ですが、もともと第1期では敵対していたというのが驚きですよね。

高垣 第1期では「のぼせあがるな人気者!」と言って、(頭を)踏みつけていました(笑)。あそこから今の関係って想像できないですよね。

水樹 まさかね、新しくできた仲間を助けるためにデュエットまでしてね(『GX』第5、6話)。あんな風に手を取り合う日が来るなんて思いませんでした。

――翼とクリスの関係がより深まったのが、『G』でした。

水樹 『G』は、クリスに先輩と呼んでもらったシーンが印象深いですね(第12話)。クリスが寝返ったと見せかけてウェル博士を出し抜くあのシーンは、翼とクリスの信頼関係があったからこそできたことで、第1期から『G』にかけて二人の中に大きな成長があったんだなと改めて思います。

高垣 第1期では硬い殻を被っていた翼さんが、それを乗り越えられたことも大きいと思います。だからこそ、頑なで意地を張りやすいクリスの考えを理解して、手を差し伸べてくれたのだろうなと。

水樹 今では一緒にファミレスに行く仲だもんね。

高垣 『AXZ』のあのシーンは面白かったですね。

水樹 響たちが来る前にいたってことだよね? 何気なくいたから、びっくりした! 二人でよくお茶してるのかな?(笑)

高垣 そうかもしれないですね。私はいつも先輩が誘ってくれていると勝手に想像しています(笑)。

――改めてお互いが演じられているキャラクターの魅力はどんなところだと思いますか?

高垣 翼さんは単純にカッコいいです。頑ななところがありながらも、それが一つのブレなさにもなっていて。しかも、天然ボケ的なかわいさにも繋がっているという(笑)。そこが素敵ですよね。本人はいたって真面目なのに、端から見ると「せ、先輩!?」って驚かされるところがあるんです。個人的には、翼さんと奈々さんってかなりリンクしていると思うのですが……?

水樹 嬉しい!

高垣 奈々さんがマイクに向かわれてる姿は翼さんのように凜としていますし、『シンフォギア』でご一緒するまでほとんどお話ししたことがなかったという状況も今思うと似ていたなと思います。翼さんが崇高な人であるように奈々さんも手の届かない高みにいらっしゃる方という印象があったので、最初は話しかけていいのか悩んだんです(笑)。

水樹 何言ってるの、やめてよ~(笑)。

高垣 いや、本当ですよ! クールでストイックというイメージが先行していたので、実際にお話しさせていただいたときに、気さくな方だったことにびっくりしたんです。それからはお会いする機会も増えて、先輩に失礼なのですが……「え、かわいい!!」と思える瞬間があるのが翼さんみたいだなと思うようになりました。

水樹 嬉しい~。でも、それを言ったらクリスも彩陽ちゃんとリンクするよ。いつも一生懸命なところなんて、すごく似ているなって思う。100%全力で挑んでいるのにそこから限界を突破しようとするところがあって、「もう十分頑張っているから、それ以上無理しなくていいんだよ」って声を掛けたくなることがあるんです。クリスってみんなのことをよく見ているツッコミキャラクターですけど、実は一番繊細なところがあって。まわりに気を遣って、思い詰めちゃう姿が重なるんですよ。

高垣 同じところをぐるぐる回って、それで悩んで……。

水樹 そうそう。今ので大丈夫だったかな、失礼じゃなかったかなって。お芝居にしても、人間関係にしても、そこまで気を遣わなくても大丈夫だよって思うぐらい思い詰めるところがクリスそのものだなって。二人とも放っておけないタイプですね(笑)。翼がついクリスを目で追ってしまうのも納得です。

高垣 私も奈々さんに助けられてばかりですよ。

水樹 本当?

高垣 たとえば、初めてチャレンジすることでどうしたらいいのかわからなくて、誰だったらわかってくれるだろうと考えたときに、奈々さんに聞いていただくと的確な言葉を掛けてくださるんです。「私もそうだったんだけど……」という実体験から導き出された言葉が、すごく勇気になります。先ほど奈々さんがおっしゃっていたように、壊れそうなときに、「そんなに頑張りすぎなくていいんだよ」と言ってくださったときも「許された」という感覚になりました。誰より努力をされている奈々さんが掛けてくださる言葉だからこそ、なのかもしれないですね。クリスが翼さんから受け取るものと、私が奈々さんから受け取るものってすごく似ているなと思います。

――そしていよいよ後半戦へと突入した『AXZ』ですが、これまで演じてきてみての率直な感想はいかがですか?

水樹 翼はみんなを見渡すポジションに立つ場面も増えて、弦十郎さんたちのような「大人チーム」に入ったのかなという印象を受けました。

高垣 確かにすっかり大人チームですよね。マリアさんとのやりとりを見ていると微笑ましいなと思うと同時に、「大人チーム」側になったのだなと思いました。

水樹 活動の場所を海外に広げ、お父さんとのわだかまりも解けて、きっと懐が広くなったんですよね。もちろん今までも状況を冷静に分析する部分はありましたが、どちらかといえばノイズと聞いたらすぐに飛んでいくタイプのキャラクターでした。でも今は、一度冷静になって考えてみたり、みんなに指示を出したりすることが増えて、一皮剥けたなと感じます。

――確かに第9話くらいまで見ても、周囲を気遣うシーンが多いですし、翼自体、悩むということがなくなった気がします。

水樹 そうなんです! まわりのことをよく見て、声を掛けるということができるようになったんです。第1期は、もしかしたら響よりも子どもかもしれないと思うところがありましたけど、今の翼は「この人がいれば大丈夫!」という安心感があります。

高垣 それはわかります! 翼さんがどっしり構えているからこそ、響やクリスも無茶ができるのだろうなと思いました。

水樹 自分は響たちをバックアップするポジションでもあるという、新たな役割を受け入れた上で動けるようになったのかもしれないですね。

――では、クリスについてはいかがでしたか?

高垣 『GX』までずっとクリスの苦悩が描かれてきたので、『AXZ』では別の誰かにスポットが当たるのかなと思っていたら、もう一度クリスの心情が描かれることになったんです。それは嬉しい驚きでした。

水樹 ずっとお父さんとお母さんの話が出ていたけど、それが『AXZ』に繋がってくるんだって驚きました。金子さんすごいなって(笑)。

高垣 確かにお父さんとお母さんのことって、まだ明らかになっていないところだったんですよね。そこにソーニャとステファンという二人が絡んできて、『AXZ』のテーマでもある「正しさ」というところにも繋がってくるのはすごいなと思いました。

――クリスは自分の行動が正しかったのか、そうではなかったのかをずっと考えていましたね。

高垣 昔のクリスだったらもっと落ちていたと思うんです。でも今回のクリスからは、それでもやるべきことはやる、それを正しいものにするという、苦しみながらも答えを見つけようとする前向きなエネルギーが感じられて、それは大きな成長だったなと思います。

水樹 クリスが過去と向き合うときに翼も支えたいと動いていましたが、結果的にクリスは自分が思っている以上に成長していた…そこが今回のクリスのすごいところですね。ステファンとソーニャに自分から歩み寄って、ちゃんと乗り越えることができた。第8話は微笑ましく見守っていました。

高垣 でも、翼さんが一緒にいてくれたことも大きかったですよ!

水樹 ステファンたちとは会わないって言っていたから、翼も気にしていたんだと思う。たぶん、連行したんじゃない?(笑)

高垣 連行!(笑)

水樹 保護者的な気持ちだったんだと思う。それでステファンたちと落ち合う前にソーニャのこともちゃんと調べて、誤解のないようにクリスに説明して。あのシーンは、クリスを思う翼の優しさが出ていたなって思いました。

高垣 あの場に翼さんがいてくださらなかったら、どんなことになっていたのか……。

水樹 もっとピリピリしていたかも。でも、これからクリスがもっと自分らしく生きていけるんだろうなと思えたエピソードになって本当によかったです。

――ステファンを介してソーニャと和解するシーンはグッとくるものがありました。

高垣 あのシーンは、テストのときに泣きそうになってしまって。クリスにもソーニャにもそれぞれの想いがありますし、負の感情が連鎖する中で相手を許す、許さないというのは難しいことだと思うんです。でも、ステファンはすべてを受け入れて前に進んでいる。そのステファンが、二人はどうなんだと問いかけてくるんです。彼の一言でクリスもソーニャも救われたんだな、過去とも向き合えたんだなと感じられて、本当に感動しました。

――そして『AXZ』では、これまでとは違った組み合わせでのデュエットがあり、第8話ではクリスとマリアの「Change the Future」が披露されました。

高垣 この組み合わせを聞いたときはストーリーの内容を知らなかったので、どういう展開で二人が一緒に歌うことになるのか楽しみでした。実際にストーリーを見ていくと、お互いに向き合うべき過去があるという点で共通しているんですよね。マリアが先に乗り越えられたからこそ、クリスに提示できるものがあるという歌詞になっていて、なるほどと納得しました。『AXZ』まで積み重ねてきたからこその新たな関係性が見られて面白かったです。

水樹 カッコいい曲だった~!

高垣 クリスが悩みを話して、マリアが教えるような掛け合いの歌詞になっているところも素敵ですね。個人的には日笠陽子ちゃんと一緒に歌えるのも楽しみでした。実は同い年で、ほぼ同期という間柄なんです。

水樹 そうだったんだ!

高垣 同期ってあまりないので、親近感みたいなものもあって。クリスとマリアとして一緒にハーモニーを奏でられたのは感慨深かったです。しかも合体までして(笑)。

水樹 衝撃だったよね!ロボットアニメかと思った!(笑)

高垣 最初は「どういうこと!?」って思いましたけど、心を合わせることが力になるということなんでしょうね。きっと適合者の方も想像していなかったのではないかなと思います。

――翼は調とのデュエットでした。

水樹 まったく想像できませんでした。でも、ストーリーを追っていくとクリスとはまた違うポイントで過去の翼と調が重なるんです。調は心に壁を持っていて、切歌以外の装者とユニゾンができないと悩んでいる。その調に、「壁を作ることは悪いことではないんだよ」、「乗り越えるのではなく、いい部分として受け入れていいんだよ」と伝えるには、やっぱり同じ経験をしてきた人間の言葉じゃないとダメなんですよね。いろんな経験を積み重ねてきた今の翼だからこそ、調の苦悩にちゃんと気付いて手を差し伸べることができたのかなと思います。

――翼でなければ難しかったのかもしれないですね。

水樹 同じ経験をしていなければ、なぜその壁を壊せないのかって迫っちゃうと思うんです。そうすると、かえって心を開けないですよね。でも翼は、壁はあってもいいし、壁があるからユニゾンができないわけではないということを伝えようとしていて、さすがだなと思いました。私もわりと熱血系なので、「頑張れ、頑張れ!」と言ってしまうタイプなんです(笑)。翼が調を怯えさせないように、焦らせないように、強いけれど優しさのある言葉を投げかける姿を見て、自分もハッとさせられました。

――では最後に、第10話以降の見どころを教えていただけますか?

高垣 あるレコーディングでスタッフの方に「ここまでやりきって大丈夫ですか? 第5期があること、覚えていますか?」と聞いてしまったぐらい(笑)、出し惜しみのない展開が続きます。第5期を心配するほどすさまじい熱量が込められているので、きっと皆さんの期待を裏切らない展開が待っているはずです。

水樹 私は一足早く、OPテーマの作詞のために最終話までのシナリオを読ませていただいておりますが……ここから衝撃展開が続きますよ、皆さん!(笑)

高垣 気になるー!!

水樹 これ以上あるのかというぐらいの展開が待っています。アダムも只者ではないですし、第1期からまた見直してほしいというポイントがたくさん出てきます。きっと「なるほど!そうくるか!!」と思っていただけるのではないでしょうか!? 第1期からの伏線がこんなふうに回収され、第5期に繋がっていくのかと、私も正直、脱帽しました!(笑) 改めて第1期から見返していただきたいですし、過去のシナリオを追えるアプリゲームもありますので、ぜひ復習していただけたら嬉しいです!

【SPECIAL CORNER】

●シンフォギアを一言で表してください!

水樹:震

高垣:激

●みんなの力を一つに束ねて「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」であいうえお作文を作ろう!

水樹 :ギリギリまで

高垣 :愛し続ける