Specialスペシャル
3/4公演 ロングレポート
Blu-ray&DVD「シンフォギアライブ2018」8/29発売決定記念
3/4公演、ロングレポート公開!
2018年3月3日(土)、3月4日(日)、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザにおいて、『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズのライブイベント「シンフォギアライブ2018」が開催された。2日間の動員数は約2万人となり、本作のライブ史上最大となった。第5期の放送時期や正式タイトルも発表されたスペシャルなライブから、2日目の様子を中心にレポートをお届けする。
ライブには悠木 碧さん(立花 響役)、水樹 奈々さん(風鳴 翼役)、高垣 彩陽さん(雪音 クリス役)、日笠 陽子さん(マリア・カデンツァヴナ・イヴ役)、南條 愛乃さん(月読 調役)、茅野 愛衣さん(暁 切歌役)、井口 裕香さん(小日向 未来役)といったお馴染みのメンバーに加え、第4期『戦姫絶唱シンフォギアAXZ(以下、AXZ)』の敵キャラクターを演じた寿 美菜子さん(サンジェルマン役)、蒼井 翔太さん(カリオストロ役)、日高 里菜さん(プレラーティ役)の総勢10名が出演した。
トップバッターを務めたのは、水樹さん。『AXZ』のオープニングテーマ「TESTAMENT」のロングイントロバージョン(-Aufwachen Form-)でライブの開幕を告げる。「フォニックゲインは高まりまくっていますか!?」という水樹さんの煽りに、観客は大きな歓声で応えていた。今回特徴的だったのは『AXZ』の楽曲だけではなく、2017年に配信がスタートしたスマートフォンアプリ『戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED(以下、XD)』のオリジナル楽曲が多数取り上げられたことだろう。水樹さんが歌う『XD』の主題歌「UNLIMITED BEAT」では熱いコールが沸き上がった。
1日目は水樹さんに続いてパヴァリア光明結社の3人が登場したが、2日目は南條さんが登場。切歌の“手紙”への“返歌”でもある「Draft folder」を愛らしく歌い上げ、会場を多幸感で包み込む。ライブ初披露となる『XD』のオリジナル楽曲「ご奉仕…メイドモード」では、メイドの給仕をモチーフにしたかわいらしい振り付けで観客を魅了した。
ヘヴィなイントロが鳴り響くと、ステージ後方から切歌役の茅野さんが登場。2人の代名詞となった“合体曲”「ギザギザギラリ☆フルスロットル」と「Just Loving X-Edge」を披露した。いずれも別々の歌詞とメロディが絡み合うテクニカルな楽曲だが、数々の“修羅場”をくぐり抜けてきた二人は抜群の安定感で楽曲の魅力を引き出していた。見つめ合ったり、手を繋いだりというパフォーマンスもあり、会場から嬉しい悲鳴が轟いた。2人の衣装デザインは南條さんが考案したとのことで、「2人が揃うと完璧なギアが完成する」というコンセプトだったようだ。
茅野さんのソロは「黒歴史をお見舞いしてやるデス!」という掛け声からスタート。なにかとネタになる「手紙」だが、この楽曲につまった切歌の優しさと真っ直ぐな思いは本物。茅野さんは明るくかわいらしい歌声でその魅力を表現した。「はっぴー すまいる ばけいしょん」では、「デス! デス!」という観客の合いの手が勢いを増し、会場の熱気がますます高まった。
井口さんは「かばんの隠し事」と「歪鏡・シェンショウジン」を立て続けに披露。かげりのない陽だまりとしての未来、苛烈な思いに囚われた未来という二つのアプローチで響への愛を表現した。MCでは「もう一つの世界……アプリ(『XD』)の中でもう一度シェンショウジンをまとうことができました」と語り、新曲「永愛プロミス」へ。響への変わらぬ愛を紡いでいった。
日笠さんは、マリアの凜とした一面が前面に出た「Stand up! Ready!!」と、女性としての一面を覗かせる「Stand up! Lady!!」で会場を沸かす。さらに、「裸になって…夏」では、かわいらしい振り付けでマリアのアイドル性を見せてくれた。“てへぺろ”ネタで会場を沸かせつつ、「ただの優しいマリアがちょっと強くなった」と『AXZ』を述懐したMCも印象的だった。
高垣さんは、『AXZ』のエンディングテーマ「Futurism(long intro ver)」をキレキレの振り付けとともに披露。その勢いのままキャラクターソングに繋げ、「GUN BULLET XXX」ではパワフルな歌声を疾走感溢れるビートに乗せて響かせた。MCでは高垣さんの十八番とも言えるギャグを連発。作品やライブ会場に引っかけたネタで会場を大いに盛り上げた。後半は、キュートさ全開の「とどけHappy♡うたずきん!」、『XD』オリジナル曲で和の雰囲気たっぷりな「SAKURA BLIZZARD」と、圧倒的なレパートリーの広さを見せつけた。
水樹さんは「月下美刃」を引っさげて再登場。和風アレンジの楽曲、舞い散る桜の演出、そして水樹さんの力強くもたおやかなパフォーマンスが絶妙に噛み合ったステージとなった。MCでは『AXZ』での翼が“防人モード”であることが多かったとコメントし、次の楽曲「ルミナスゲイト」を“アーティストモード”の楽曲と紹介。「かわいらしいところが感じられる」と語ったとおり、戦闘曲とはひと味違う笑顔を覗かせたステージングとなった。
パヴァリア光明結社をフィーチャーした映像を挟み、寿さん、蒼井さん、日高さんの3人がステージに登場。「死灯 -エイヴィヒカイト-」の荘厳なアカペラで観客の心を掴むと、一気に楽曲の疾走感が増し、会場を熱狂の渦で包み込む。バトンのように繋いでいくソロパート、3人の歌声が共鳴するハモりと、抜群のチームワークを見せた。MCでは、寿さんが「お互いに励まし合いながらここまでやってきた」と、このライブに懸けた思いを吐露した。また、アニメ本編でも話題になった「かゆいけど気持ちいい!」を会場と一緒になってコールする場面も。
「私は歌でぶん殴る!」というシャウトとともに登場した悠木さん。その言葉どおり、「負けない愛が拳にある」はまるで“歌”という“拳”を会場に突き立てるかのようだった。続く「花咲く勇気」では、なんと寿さんが再登場! 2日目だけのサプライズゲストに会場は大盛り上がり。響とサンジェルマンの“届きそうで届かない手”をイメージさせるパフォーマンスもあり、アニメで描かれた2人の関係性を彷彿とさせた。普段から寿さんと仲良しだという悠木さんと、「レコーディングをしたときから、ライブで2人で歌いたいとプロデューサーにお願いした」とのことで、役としても個人としても夢の共演が叶ったことを喜んだ。そして、ソロ曲の締めくくりとなったのが、「Rainbow Flower」。怒濤のコール&レスポンスは、まるで悠木さんと観客による歌と歌の殴り合いのようだった!
ライブ終盤は、『AXZ』での目玉ともいえるユニゾン曲のコーナー。トップバッターは高垣さんと日笠さんのコンビだ。カリオストロ戦で見せたマリアとクリスの共闘さながらに、息のあったパフォーマンスで「Change the Future」を熱唱した。
「風月ノ疾双」を歌う水樹さんと南條さんは、誰かに背中を任せられるようになった翼と調のように、背中合わせで歌うシーンが印象的だった。
ラストは悠木さんと茅野さんの「必愛デュオシャウト」。ハイテンションなこの楽曲を力強くも楽しそうに歌唱し、会場を鼓舞していった。
6人の装者がステージに集結したところで、「アクシアの風」へ。それぞれにテーマカラーのスポットライトが当たり、まるで祈りのような聖詠が紡がれていく。そこから一転してサウンドに激しさが増すと、装者の間で歌が淀みなく受け渡されていき、サビでエネルギーは最高潮へ。振り絞るかのような歌声と会場の声が一つになった。
アンコール前には大きなサプライズ情報が公開された。シリーズ第5期の放送が2019年4月に決定したことは1日目に発表済みだったが、この日は第5期の正式タイトル『戦姫絶唱シンフォギアXV(エクシヴ)』が発表され、歓喜の声がこだました。
アンコール1曲目の「旋律ソロリティ」では、日笠さん、南條さん、茅野さんが三声のハーモニーと独特のパート分けを流麗に歌い上げる。ギュッと寄り添い、F.I.S.組らしい仲睦まじい姿を見せる場面も。
一方で、悠木さん、水樹さん、高垣さんによる「激唱インフィニティ」では、会場を揺らすほどのコール&レスポンスが広がる。3人の熱唱に呼応した観客も会場を揺らさんばかりのジャンプを繰り返していた。
そして、最後は再び6人の装者が集合し、「虹色のフリューゲル」へ。第2期以降、最終話のEDとして定番となったこの曲を、悠木さんは「あのエンドロールを想像しながら聴いてほしい」と語る。会場もクライマックスにふさわしい盛り上がりを見せた。
ラストは出演者全員がステージに登壇。作品とライブへの熱い思いを一人ずつ語っていった。以下、キャスト陣によるコメントを抜粋・編集したものを紹介する。
それぞれが覚悟と決意を語り終え、最後は出演者と観客による「シンフォギア!」、「AXZ!!」の掛け声でライブを締めくくった。
【2018.3.4 SET LIST】
- TESTAMENT -Aufwachen Form-/水樹 奈々
- UNLIMITED BEAT/水樹 奈々
- Draft folder/月読 調(CV.南條 愛乃)
- ご奉仕…メイドモード/月読 調(CV.南條 愛乃)
- ギザギザギラリ☆フルスロットル/月読 調×暁 切歌(CV.南條 愛乃×茅野 愛衣)
- Just Loving X-Edge/月読 調×暁 切歌(CV.南條 愛乃×茅野 愛衣)
- 手紙/暁 切歌(CV.茅野 愛衣)
- はっぴー すまいる ばけいしょん/暁 切歌(CV.茅野 愛衣)
- かばんの隠し事/小日向 未来(CV.井口 裕香)
- 歪鏡・シェンショウジン/小日向 未来(CV.井口 裕香)
- 永愛プロミス/小日向 未来(CV.井口 裕香)
- Stand up! Ready!!/マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV.日笠 陽子)
- Stand up! Lady!! /マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV.日笠 陽子)
- 裸になって…夏/マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV.日笠 陽子)
- Futurism(long intro ver)/高垣 彩陽
- GUN BULLET XXX/雪音 クリス(CV.高垣 彩陽)
- とどけHappy♡うたずきん!/雪音 クリス(CV.高垣 彩陽)
- SAKURA BLIZZARD/雪音 クリス(CV.高垣 彩陽)
- 月下美刃/風鳴 翼(CV.水樹 奈々)
- ルミナスゲイト/風鳴 翼(CV.水樹 奈々)
- 死灯 -エイヴィヒカイト-/サンジェルマン×カリオストロ×プレラーティ(CV.寿 美菜子×蒼井 翔太×日高 里菜)
- 負けない愛が拳にある/立花 響(CV.悠木 碧)
- 花咲く勇気/立花 響×サンジェルマン(CV.悠木 碧×寿 美菜子)
- Rainbow Flower/立花 響(CV.悠木 碧)
- Change the Future/雪音 クリス×マリア・カデンツァヴナ・イヴ(CV.高垣 彩陽×日笠 陽子)
- 風月ノ疾双/風鳴 翼×月読 調(CV.水樹 奈々×南條 愛乃)
- 必愛デュオシャウト/立花 響×暁 切歌(CV.悠木 碧×茅野 愛衣)
- アクシアの風/立花 響×風鳴 翼×雪音 クリス×マリア・カデンツァヴナ・イヴ×月読 調×暁 切歌(CV.悠木 碧×水樹 奈々×高垣 彩陽×日笠 陽子×南條 愛乃×茅野 愛衣)
- 旋律ソロリティ/マリア・カデンツァヴナ・イヴ×月読 調×暁 切歌(CV.日笠 陽子×南條 愛乃×茅野 愛衣)
- 激唱インフィニティ/立花 響×風鳴 翼×雪音 クリス(CV.悠木 碧×水樹 奈々×高垣 彩陽)
- 虹色のフリューゲル/立花 響×風鳴 翼×雪音 クリス×マリア・カデンツァヴナ・イヴ×月読 調×暁 切歌(CV.悠木 碧×水樹 奈々×高垣 彩陽×日笠 陽子×南條 愛乃×茅野 愛衣)
「オーディションでプレラーティに決まったときは、『シンフォギア』って“歌の神”の集いでしょ!?って思いました(笑)。嬉しい気持ちはもちろん、不安や緊張もありましたが、アフレコ、レコーディング、そして今日のライブと最高に楽しかったです! 『シンフォギア』の一部になれたことをとても嬉しく光栄に思います」(日高)
「ステージで歌われている皆さんを見ていて、演じられているキャラクターが隣に立っていたり、重なって見えたりしたんです。自分が見えたということは、きっと適合者の皆さんはいっそう強く感じたんじゃないでしょうか。アニメで“あーし”たちはああいう形になりましたが、今一度集合させてくださってありがとうございます」(蒼井)
「立花 響、あおちゃん(悠木)と手を繋ぐ……というか、お互いの正義をぶつけ合いながら歌えたことが幸せです。ありがとうございました。サンジェルマンはいろんな思いを抱えていましたけど、本当に幸せだったと思います。この景色もサンジェルマンのおかげで見ることができました。またいつか素敵な音楽を奏でられたら嬉しいなと思います」(寿)
「装者でない私がステージに立って、主に響への思いを歌にすることができて感無量です。(悠木を見ながら)デート楽しそうだったね、ずっと見てたよ(笑)。ここでおしまいではなく、小日向 未来として最弱ではありますが、最強の嫁としてしっかり響を支え、悪い予感もしますけれど、響の力になれるように頑張りたいです」(井口)
「今回も一生懸命心を込めてやらせていただきました。『シンフォギア』という作品が続いていく限り、切歌の曲は私にしか歌えません。これからも切歌の思いを込めて皆さんに歌を届けていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」(茅野)
「このメンバーとはアフレコ現場でキャラクターと心を重ねられるぐらい、力を合わせて一緒に戦っています。みんなと作品に関わることができて幸せだなと今日改めて思いました。皆さんがいつも応援してくださっているから、まだ第5期があるという喜びも持ち続けることができます。『シンフォギア』を末永くよろしくお願いします」(南條)
「『シンフォギア』の歌はハードルが高いと感じることもありましたが、今回、歌うことが好きなんだな、私は一人じゃないんだなって改めて気付かされました。支えてくださるスタッフさんや共演者の皆さん、何よりF.I.S.の二人がいてくれる。そして、皆さんが一緒に歌ってくれたことがとても嬉しいです。皆さんと一緒に楽しめました!」(日笠)
「『シンフォギア』のキャラクターソングには、キャラクターの心や言えなかった気持ちが込められています。今日、響とサンジェルマンを見て、その可能性を感じました。“特別”という言葉は安易に使わないようにしていますが、この作品にクリスとして存在できるのは特別なことだなと感じます。覚悟を決めて第5期に向かっていきたいです」(高垣)
「アフレコで命懸けの戦いをするような、身も心も捧げるほど気合いが入る作品に携われていることがとても嬉しいです。昨日はプチ打ち上げで、全曲ライブやりたいよねという話をしていました。音楽劇なども面白そうですよね(笑)。いろんな夢が広がっていくのも、ここにいる皆さんの愛あってこそ。これからも引き続きよろしくお願いします」(水樹)
「みんなの熱い思いを聞いてきて、座長やってきてよかったなって改めて思いました。きっと間違ってなかったんだね。私をとおして、響にお前のやってきたことはすごいことなんだぞって伝えたいと思いますし、みんなを通してそれぞれのキャラクターにも伝わったと思います。本当にありがとうございます! 第5期もよろしくお願いします!」(悠木)